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頼むわ〜新庄!5の0で3K「勝つ」って言ったのに…
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新庄「こんな日もある」23時間前の余熱が、まだ甲子園にあった。打席には4番新庄。対するは、前夜エジキとした槙原。敬遠球をサヨナラ安打したあのシーンが、虎党の脳裏にオーバーラップする。しかし、サードライナーでゲームセット。「詰まってるよ」。5打席目はこの日一番の当たりだったが、わずかにバットの芯を外れ、5打数0安打に終った。「明日も勝つ!」。前夜のお立ち台で高らかに宣言した公約にも、完全に背いてしまった。 「上原クンはよかった。フォークもストレートもよかった」。第1、2打席とも、2死二塁の先制機で迎えたが、巨人上原に翻弄された。いずれも中途半端なスイングで空振り三振。さらに、第3打席も見逃し三振で、今季初の3打席連続三振。ついに華麗なバッティングは、一度も見られなかった。 しかし、たった1試合の“戦犯”で、新庄を責められない。何しろ、前日のサヨナラ安打は、球史に残る感動を与えてくれたのだから。「まっ、こんな日もありますよ」。新庄の言う通り。「ショック? ない、ない」。公約通りに事は運ばなかったが、新庄の表情に曇りはない。 「内容はそんなに悪くないやんか」。野村監督も新庄を擁護した。返す刀でバッサリ切ったのはブロワーズの不振だった。「打線はすべてブロワーズで狂ってる」と、チームの現状を言った。
森祇晶の目 ブロワーズ不在によって結果的に生まれた打線のウイークポイントがそのまま敗因となった。これまではブロワーズが4番に座ることで3番新庄、5番ジョンソンの中軸をがっちり固めることが出来ていた。加えて長打力もある今岡が6、7番に座ることで下位打線の厚みを加えていた。ところがブロワーズ1人が欠けるだけで、3番は新庄から今岡になり下位打線にも怖い打者がいなくなってしまった。 首位で並んでいた中日がデーゲームで敗戦。首位の目もあった広島もヤクルトに大敗。前向きに見れば“同率首位キープ”。「考えようによっては、3連敗しないでよかった」。野村監督はしみじみと語った。
「新庄は警戒されていた。でも、それを乗り越えて、もう一つ上を目指してほしいね」(柏原打撃コーチ)。14日に広島へ旅立ち、東京―横浜―神宮という14泊11試合の苛酷遠征が待ち受ける。このロードは、新庄にとって、真の4番への試金石。29日、甲子園に帰ってくる時、4番の名にふさわしい主砲となっているはずだ。 <写真上=やり過ぎたのかな、強烈なしっぺ返しを喫した新庄君、3三振の5タコで3回、上原(上)の前に天を仰ぐ。手前は村田真捕手 写真下=5回、矢野(右)を呼び寄せ指示の徹底を行う野村監督だったが…>
坪井、虎軍奮闘の4安打激痛こらえ完封阻止だ
完敗の中で、一人意地を見せた。中安、右安、左二塁打、そして中安。坪井が今季10度目の猛打賞、3度目の4安打固め打ちで、虎ファンの胸を一瞬スカッとさせた。 圧巻は、3点を追う5回1死二塁の第3打席だ。上原の直球をジャストミートで左翼線へ痛打。前の試合から4打席連続安打となるタイムリー二塁打で、この日一番にスタンドを沸かせた。「少し詰まり気味だったけどね」。本人は苦笑いするが、これが完封を阻止した阪神唯一の得点。だが万雷の坪井コールにこたえる陰では、激痛が五体を突き抜けていた。 「ケガしている体で、集中力の以外の何物でもない。なかなか出来ることじゃないよ」。長島打撃コーチ補佐がしみじみ言った。前日(12日)の延長12回。新庄のサヨナラ安打を呼んだ一塁内野安打で清原と激突。その左ヒザは階段の上り下りにも足を引きずるほど、激痛が走っていた。だがこの男、痛いとは絶対に言わない。それが坪井の野球美学。アイシングを施し、テーピングでグルグル巻きにして“強行出場”。この日の4安打は、気迫の固め打ちだった。 「まあ、こんな時もありますよ。足? それは聞かないで下さい」。最後まで笑顔を見せることはなかった。だがこの日先頭打者として3度出塁し、チャンスではタイムリーを叩き出した勝負強さは、堂々1番の働きぶりだ。思えば昨年、ヒットパレードで新人最高打率をマークしたのもこの夏場から。さあ、坪井の季節がやって来た。 <写真=お見事10度目の猛打賞で孤軍奮闘の坪井、5回唯一のタイムリーを上原(左)から放つ> 秀太ガッツあふれる超美技これぞプロの守備
売り出し中の“シュータ”が、超美技でファンを魅了した。6回2死一塁。二岡のライト前に落ちそうな当たりを、田中は激走しながら帽子を飛ばしてダイビングキャッチ。これぞ、プロの守備でピンチを救った。「あれは素晴らしい。本当にうまかった。ほめてやりたいね」。かつての名手、平田守備コーチも絶賛だ。打席に立っても2度の送りバントをきっちり決め、7回には左前打を放つなど3打数1安打。田中は「負けたら仕方ないですよ」と、がっくりだったが、つなぎ役として十分な働きだった。 <写真=6回、二岡の打球を後ろ向きになりながら、秀太はナイスキャッチ> メイ2発被弾…バースデイ飾れず左腕エースのメイが被弾2発でバースデーを白星で飾れなかった。今季12試合目の先発マウンドに上がったメイ。3回までは好投そのものだったが4回、先頭打者・松井にバックスクリーンに先制20号ソロを打ち込まれると、味方の失策にも足を引っ張られ、元木に4号2ランも浴びた。 それでも6回まで3失点は合格点。「きょうはストレートもチェンジアップもまあまあだった。それに無四球も意識していたのでよかった。でも1本打たれて集中力が途切れたところで2本目を打たれてしまったね」と淡々。野村監督も「3回まではスイスイ行ったのにな。4回におかしくなった」。 この日はメイにとって27歳の誕生日。「そう。だから早く帰してくれよ」と報道陣にジョークも。「まだ若いし年齢のことは考えていないよ」と笑顔で次回の好投を誓っていた。 遠山圧巻ゴジラ斬り“遠山の金さん”がまたまた松井イジメをやってのけた。7回2死三塁で清水を迎えると、野村監督は山崎から遠山にスイッチ。長嶋監督は代打石井を送ったが、遠山は敬遠して4回に20号ソロを放っている松井と勝負だ。「松井? 別に意識しなかったよ」。サラリと言ってのけたベテラン左腕は、得意のシュートで空振り三振。見事なキラーぶりを発揮した。これで松井には7打数0安打とカモ状態。「負けていても何が起きるか分からない。自分の仕事をきっちりやるだけだから」。残念ながら逆転はならなかったが、5万5000人の留飲を下げたシーンだった。 切り札・八木…不発代打の切り札もこの日は不発に終わった。どうしても2点差が詰められないまま迎えた8回。2死一、三塁のチャンスを作って八木が代打に登場した。カウント2―2から上原の投げた126キロのフォークにバットを合わせると打球はセンターへ。あわや、という当たりだったが失速し、中飛に終わった。八木は「感じはよかったんだけどね…」と無念そうに話していた。 桧山悔しすぎる三振桧山が悔しい三振を喫した。2点を追う6回、2死ながら満塁という絶好のチャンス。1打出れば同点、あるいは逆転という絶好の場面で桧山がメイの代打で打席に立った。しかしカウント2―1から上原の変化球にタイミングを合わせそこね、ハーフスイングを取られて空振り三振。納得いかない様子で三塁塁審を見つめた桧山、「悔しい? そら、そうです」と語気を強めていた。 (29勝26敗) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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