第25戦(5月3日)

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バースの再来や!J砲3戦連発

G倒!!連勝!!貯金「1」

 ゴールデンウイーク、満杯5万5000人観衆は確信した。「バースの再来や」と―。まっ、それは大げさにしても、巨人戦のジョンソンは頼もしすぎる。3戦連発の7号がV弾となって長嶋巨人を倒した。しかも、この日の3点すべてが、ジョンソンのバットから。巨人戦に限っては、3試合連続アーチを含む13打数8安打、8打点。「神様、仏様、ジョンソン様」ですわ。ほんま。

5月3日・甲子園
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
巨 人
阪 神
【勝】メイ【S】リベラ【敗】ガルベス
【本】ジョンソン7号(ソロ=ガルベス)


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頼もし新Gキラー誕生

 5万5000人が目をこらした。あれはバースじゃないのか!? でも、ヒゲはないゾ。背番号も「44」ではなくて「42」だ。しかし、この脅威の破壊力は、あのバース様とそっくりだ! バースの再来、ジョンソンが3戦連発となる決勝弾だ。宿敵巨人を打ち砕くGキラーの誕生だ。

 「5万5000人も来てくれて、しかも巨人戦だったからね。燃えたヨ」。

 2―2の同点とされた直後の6回。先頭打者のジョンソンが高めの145キロ直球を弾き返した。ライナー性の打球は、右から左への強い逆風を突き破る。決勝の7号ソロが、虎党の待つ右中間最深部に飛び込む。開幕戦で3打数ノーヒットに封じられたガルベスにリベンジ(復讐)を果たし、チームに4月7日以来の『貯金1』をもたらした。

 「日本の投手に慣れてきたし、我慢して、球を呼び込めるようになった」

 5月に入って、3日連続のアーチだ。1日、2日の広島戦では連日の3ラン。もちろん来日初の3試合連続本塁打。「メジャーに上がった年だったかな」。本人の記憶では、96年パイレーツ時代に記録して以来の離れ業をやってのけた。

 何より、巨人戦のジョンソンは手がつけられない。4月3、4日の開幕シリーズで来日1、2号を放ち、この日の7号が3試合連続の3本目、計4試合で13打数8安打は凄い。巨人戦で3試合連続本塁打を放った阪神の外国人打者は、86年のバース以来という快挙。やはり、バースの再来だ。

スタメン
阪 神巨 人
坪 井仁 志
和 田清 水
桧 山松 井
ブロワーズ清 原
ジョンソン高 橋
今 岡二 岡
矢 野元 木
新 庄杉 山
メ イガルベス

 「これまではアイビーの雰囲気が最高だと思ってたんだ」。ダートマス大時代はアメフトでも活躍。所属するアイビー・リーグは米国でも古い伝統を誇る。花形のQBとして鳴らした学生時代は、人生最良の思い出だった。「でも今は違うよ。甲子園でやる巨人戦のムードは、これまでに味わったことがないほどグレートだよ」。5万5000人のファンと、憎きYGマークが、ジョンソンをいっそう奮い立たせた。

 「当たってるね。ちょっと(バットを)短く持ったな。努力の跡が見えるわ」。前日2日の会見では、ジョーンズと名前を間違った野村監督も、もう間違わない。ジョンソン様様だ。初回は先制の中前2点打。4回には二塁打。そして6回の本塁打。サイクル安打のかかった8回の最終打席は右飛に倒れたが、チーム全得点をたたき出す暴れっぷり。日本向きの研究熱心な助っ人に、4番を任せる案も浮上している。

 「チームが弱かったのは過去のことさ」。13年間も勝ち越せていない宿敵巨人をブッつぶす男。G倒に燃える助っ人が、ホントに頼もしい。

<写真=ファンの大声援に日本式の御礼をするジョンソン。3戦連発、決勝弾の“必殺助っ人”はとっても謙虚>

G戦3戦連発は86年バース以来

 <データセンター> ▼ジョンソンが3安打で全得点をたたき出す活躍。1日の広島戦から3戦連発のジョンソンだが、これで巨人戦も4月3日の2回戦から3試合連続本塁打。阪神の外国人選手で巨人相手に3戦連発は、1986年(昭61)11〜13回戦のバース以来、13年ぶりだ。ジョンソンの球団別成績を出すと

 球団 打率  本 点  巨人・615 3 8  ヤク・400 1 4  広島・250 2 7  横浜・188 1 2  中日・188 0 0

 巨人戦は13打数8安打で6割1分5厘の高打率をマーク。ジョンソンのバットでチームも巨人戦に●〇〇〇の3連勝となった。

2年ぶりG戦3連勝

 ▼阪神の巨人戦3連勝は、97年5月30日から6月1日の3連戦(甲子園)で3タテし、続く6月21日の対戦(東京D)でも勝って4連勝して以来、およそ2年ぶり。▼阪神の外国人選手の3試合連続本塁打は、昨年ハンセンが7月28日から同30日までの広島3連戦(甲子園)で放って以来。この時点でハンセンも7号だったがこれはチーム81試合目で、最終的には11本に終わった。


長嶋さんに3連勝

ノムさん思わず大笑い

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 笑いをこらえるのに必死だった。7回表、巨人の最後の抵抗を抑え込んだ後、野村監督はベンチで懸命に下を向いた。テレビカメラに笑顔を捕らえられるのを防ぐためだった。開幕カードから宿敵の長嶋巨人に3連勝。ピンチを脱すると同時に腹の底から沸き起こってくる笑いを止めることはできなかった。

 初回に試合を決めた。1番坪井が歩くと和田の初球にヒットエンドランを決めた。あっという間に無死二、三塁のチャンス。ここから殊勲のジョンソンにつながっていくのだが、既に監督はこの時点で勝利を確信していた。

 「狙ってた。試合が始まる前から坪井と和田には言ってた。塁に出たら(牽制球で)探りにくるから引っ掛かるなとも言ってた」。ガルベスを引っかき回す作戦はズバリと当たった。思えばちょうど1カ月前の4月3日。東京ドームで打者川尻にささやき作戦を敢行して今季初勝利につなげたあのシーンの再現。しかし、今度は試合前からささやいていた。

 「巨人に3連勝? そうか? そうやな…。まあそういうこともあるわ、野球やから」ととぼけた監督。しかし4月7日、あの2ランスクイズを決めた広島戦(広島)以来の貯金「1」に気分の悪かろうはずがない。「まあ貧乏人はコツコツ働くしかない。貯金を減らさんようにな…」。そう話したが話す内容の割りにテンションは高かった。

<写真=宿敵長嶋巨人に快勝した野村監督は、1人で全打点をたたき出したジョンソンを満面の笑みで出迎える>


G斬り131球!メイ2勝目

6回まで120球…続投志願

 5月だ。メイだ。4月の開幕カードの巨人戦では90球限定登板で、早々にマウンドを後にした阪神メイが、5月はうって変わって熱投派に変身だ。7回、131球、2失点で巨人を抑え、2勝目を挙げた。圧巻は2度にわたるピンチで清原、高橋を連続斬りした場面。このまま勝ち星積んで、5月は「メイの月」にしてや。

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 気迫があった。巨人高橋を投ゴロに仕留めたメイが、一塁に送球せず、走る高橋に体ごとタッチに行った。アウトのコール。そして、両手で派手にガッツボーズを作った。メイには珍しい興奮のシーンだった。3―2で迎えた7回表1死二、三塁。絶体絶命のピンチで、まずは清原を二ゴロに斬った。そして高橋を投ゴロに。今季2勝目、巨人戦通算初勝利を引き寄せた瞬間だった。

 「左の3番松井、5番高橋は苦手。4番を抑えたのが大きかった」と、メイ。4度の清原封じが、勝利へのパスポートだった。毎回走者を背負った。そのピンチで清原を迎えた。だが初回はチェンジアップで遊ゴロ。4回の第2打席は137キロの直球で空振り三振。そして、一打逆転の絶体絶命の7回は二ゴロ。捕手の矢野は「打ちあわせ通り。清原さんは変化球打ちがうまく、内角を意識してますから」と、絶妙の制球を見せたメイをたたえた。

 走者を背負っての投球はお手のもの。エンゼルス時代は、もともと救援投手だった。「コツはリラックスして打者に集中することだよ。きょうもうまくいった」。3番松井に3安打されても、気持ちを切り替えた。5番に絶好調の高橋が控えていても、4番清原に集中した。修羅場をくぐりぬけてきた男の真骨頂を見せた131球だった。

 野村監督は「6回で120球を超えていたが、もう1回いけると言ってきた」と言う。先月4日の初登板で「90球で降ろしてくれ」といわれて憤慨した指揮官も、全開のメイに目じりを下げた。「いろいろ言ってくるし、使い方が難しいわ」と加えたが、イヤミは信頼の裏返し。頼れる助っ人はジョンソンだけでない。メイが5月に、本領を発揮する。

<写真=7回表2死一、三塁、高橋(左)の投ゴロをつかんだメイは自らタッチにいってアウト>


福原&リベラ「1点」守った

8回から必勝リレー

 リードはわずか1点。阪神ファンの不安を吹き飛ばす直球が、矢野のミットに突き刺さった。8回、マウンドに上がった福原が、広島広陵高の同級生、二岡と対戦した。ストライク、ファウルで追い込むと147キロの直球勝負。二岡のバットはかすりもせず、3球三振。スタンドが沸いた。

 「二岡は意識しますね。でも、三振とは思わなかった。大歓声? うん、気持ちいいです」。1死後、元木にはカウント1―3。今度は野村監督に一瞬、不安がよぎった。だが同じく147キロで二ゴロに打ち取った。「1―3からよく頑張ったで。四球はイヤやからな」。代打の斉藤宣は直球で三振。ファンも、ベンチも逃げ切りを確信した。

 9回はリベラが地鳴りのような「あと1人コール」を浴びながら、力で3人を抑え込んだ。「2セーブ目? それを言うなら、まだ2セーブだよ」。半ソデから伸びるリベラの右腕がたくましく見える。福原―リベラのV方程式で1点差逃げ切りは今季初めてだ。

 前日2日、福原はサヨナラ打を打った田中にゲーム後、食事をおごった。きょう生まれたヒーローに刺激されて、明日は新たな若トラが活躍する。この夜は、新人福原がリベラと「必勝パターン」を完成させた。


ブロワーズ痛恨2K

 この日ばかりはブロワーズがブレーキとなった。初回無死満塁、5回の2死満塁と2度の満塁機に見逃し三振。「エクスキューズミー(すみません)」と引き揚げた。しかし、朋友ジョンソンが、不振を補ってくれる3打点の大暴れ。ジョンソンも「(ブロワーズも)たまにはこんなゲームもあるさ。あしたは打ってくれると思うよ」とそろっての活躍を誓った。しかし、気になるのは天気。4日は雨の予報だけに、勢いに乗る阪神と両助っ人には気合空振りの可能性が高い。

新庄悪くない1安打

 ここのところ勝負強さを発揮している新庄だが、この日は1安打止まり。5回に三遊間を破るヒットで得点には絡まなかった。「バッティングの内容は悪くありませんから。まぁ8番バッターの仕事はしたつもりです」。こんなジョークが出る時は、のってる証拠です。

和田シナリオ通り

 ベテラン和田が見事に試合を作った。初回にあっさりヒットエンドランを決める三塁の頭上を抜く二塁打。「あれは監督は前の晩から考えてたらしいよ」とニンマリ。監督のシナリオ通りの展開に和田は「最初からサインが出て驚いたって? 備えができていたからね」と準備万端を強調していた。


虎必勝継投で連勝

 〈神―巨〉 阪神がジョンソンの全打点を挙げる活躍で、接戦をものにし、貯金を1とした。ジョンソンは1回、2四球と和田の二塁打での1死満塁から、中前に2点先制打。同点にされた直後の6回には3試合連続となる勝ち越しの7号ソロを中堅右に放った。7回を2点に抑えたメイが2勝目。福原、リベラとつないで逃げ切った。巨人は5連敗となった。

(13勝12敗)


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