第38戦 (5月19日)
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やられ放題…横浜14連敗

新庄先制10号3ラン出ても勝てんとは

 どうやったら勝てるのか。初回、新庄の10号3ランなどで4点を先制。だが中込が打たれていつの間にかシーソーゲーム。終盤にはミス続出で野村監督も「吉田豊の代え時を間違えたかもしれん」と自らのミスを認める弱気発言。ついに対横浜戦14連敗を喫してしまった。

5月19日・横浜
  1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪 神
横 浜
X 10
【勝】横山【敗】吉田豊
【本】新庄10号(3ラン=野村)、波留7号(2ラン=中込)
広沢3号(ソロ=野村)、ローズ8号(ソロ=中込)
鈴木尚4号(3ラン=吉田豊)

今岡ミスミス…怒れる虎党メガホン投げ捨て

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 左翼席の怒れる虎党から次々とメガホンが投げ込まれた。同点で迎えた8回裏。2死一塁から始まったまさか、まさかの暗転劇。阪神ベンチはぼう然自失、声も失っていた。初回、新庄のプロ最速10号3ランなど9人攻撃の一挙4点先取も、まるで遠い昔のよう。終わってみれば5点差をつけられ、対横浜は昨年から14連敗の泥沼につかっていた。

 「ショートが目に入ってしまって…。完全に僕のボール。グラブの土手に当たった」。敗者の行列の中で一身に責任をかぶったのは今岡だ。8回、2死一、三塁。石井琢の二塁ベース後方の小フライをグラブに当てながら落球(記録はヒット)。みすみす勝ち越し点を与え、気落ちした吉田豊が波留に適時打、さらに鈴木尚に3ランを浴びて、あっけなくジ・エンドだ。

 野村監督も不機嫌極まりない。怒りの矛先は正妻矢野に向けられた。「継投の時期? 1つ2つ遅れたかもしれない。なんでそういう攻めをするんだ、そっちに神経がいってしまって…。言い訳になるけど。矢野もよう分からん。横浜戦になるとなんでやねんという攻めをする」。冷静沈着の指揮官も、納得のいかない矢野のリードに珍しくIDが狂ったのか…。

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 2点リードの6回裏、先発中込が裏目に出た。ローズにソロを浴び再び1点差。連打で一、二塁となった。ここで八木沢投手コーチがベンチから出たが結局、続投。だが、金城に同点適時打を許して、悪夢のプロローグが始まっていた。「結果的に見ればそうかもしれないが、こちらは進行形でやっている」と八木沢投手コーチは語気を強めた。

 先制しても逃げ切れない阪神の“5月病”。狂い始めた歯車を元に戻すきっかけがほしい。今季2度目の6連敗に希望の灯が見えてこない。

<写真上=8回裏2死一、三塁のピンチで、石井琢の打球を今岡がグラブに当てて落球、横浜に悔しい勝ち越し点を与えてしまった 写真下=横浜に14連敗、怒ったファンがグラウンドにメガホンを投げ入れ、坪井らがおかたづけ。情けない>


金城を使って、横浜は連敗脱出

阪神も若い力期待

<日刊コメンテーターズ・中西太>

 阪神は結局、連敗中のプレッシャーに押しつぶされたのかねえ。最後はここまでの横浜との対戦成績(13連敗中)が重圧になり、それが勝負を分けた印象を受けたよ。初回に4点を奪ったけど、横浜の球場と打線を考えたら、安心はできない。中込を引っ張った野村監督の気持ちもわからんではないが、やはり負けが続くとすべてが裏目に出るんだな。

 この試合で横浜は金城という若い選手を使って、連敗を止めた。阪神もやはりこういう状況に陥ったときは、若い力に期待した方がいいんじゃないだろうか。戦力を冷静に分析すれば巨人や横浜に劣っていることはわかっている。野村監督も苦しいでしょう。でも、だからこそ、若い選手を育てて欲しい。今岡なんかはとても長所のある選手だと思っている。物足りないところもあるでしょう。でも、この選手を使い続けることも必要じゃないかな。

 最近の傾向を見ると、どのチームも連勝、連敗が多い。それは最近の選手の気質が反映してるんです。調子がよければガンガンいけるが、少し悪くなると歯止めが効かない。野球界に限らず、社会全般にそういう時代。理想を求めると今の選手は委縮してまう。新庄は成長してますよ。彼に続く選手をもう1人、見つけることが重要じゃないかな。

(日刊スポーツ評論家)

“38試合目”新庄、自己最速10号

でも、イヤなジンクスはつきまとい…

 スゴい。このバッティングはホンモノだ。新庄の弾丸ライナーが左翼席中段に突き刺さった。2試合連発の先制3ラン。38試合目での10号到達は、96年(40試合)をしのぐ自己最速。新庄の素質全開を証明する完ぺきな1発だった。

 「打った瞬間、ホームランになると分かりました」。初回1死一、二塁、フルカウントから、野村の低め直球を打ち返した。これで、7試合で5本塁打という驚異的なアーチ量産。しかも、今季初の3ランで、今度こそ勝利を確信した。

 ところが、イヤなジンクスはしぶとく生きていた。まさかの逆転負け。同点の8回無死一塁の打席では、初球、一走ハートキーが盗塁死。サインミスによって、せっかくの見せ場も奪われた。これで、7号を放った14日巨人戦以来、新庄が本塁打を放った試合は4連敗という皮肉な結果が残った。これまでは「負けたら、何も話すことはない」などと『一言』だけは残していたが、さすがにこの日は小さくつぶやいただけ。「もどかしい? ウン」。目はうつろだった。

スタメン
阪 神横 浜
坪 井石井琢
今 岡波 留
ハートキー鈴木尚
新 庄ローズ
桧 山中 根
矢 野佐 伯
川 尻金 城
田 中谷 繁
中 込野 村

広沢が3号場外弾

 38歳の広沢が、場外弾で健在ぶりをアピールした。1点差に迫られた6回、野村のフォークをドンピシャ。4月14日の中日戦(甲子園)以来となる3号ソロを、左翼ファンが上空を見上げる場外まで飛ばした。「よく飛んでくれた。もちろん打った瞬間分かったよ。場外やからな」。試合前に中西太氏のアドバイスを受け即一発。ベンチは盛り上がったが、最後はまさかの逆転負け。試合後は「うまいこと行かんなあ、野球は…」と首をひねり、球場を後にした。

ハートキー、無謀盗塁

 ハートキーは自身のサインミスを否定した。8回の先頭打者で一、二塁間を破り、勝ち越し機運を作った。だがその直後、新庄の初球に二盗失敗。この無謀なミスに関し、ハートキーは「盗塁のサインだった」と話した。初回にも右前安打を放ち、新庄の先制3ランにつなげたが、大事な局面で、後味の悪い盗塁失敗だった。

中込「申し訳ない」

 今季初先発の中込が撃沈した。初回4点、6回1点の5点の援護をもらいながら、マシンガン打線に11安打5失点。黒星こそつかなかったが、6回途中KOで勝ち試合を台無しにした。「せっかく5点も取ってもらったのに守り切れず、みんなに申し訳ない。1回の4点で乗って行かないといけないのに…」。大きな背中を丸め、試合後はガックリだった。

(16勝21敗1分:6位)


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