星野ネバサレ野球2年目の結実へ


虎戦士たちよ故障なくキャンプ乗り切れ

裏方さんの地道な努力ムダにするな

今年は優勝や

 沖縄から大阪に戻り、3日間の休みを取って、この日朝、安芸に入った。大阪を立つ時は大雨だったが、高知に着くと雨が上がったばかり。どんよりした空だったが、グラウンドは使える状態になっていた。

 安芸での阪神キャンプ取材は10数年ぶり。懐かしさで胸が締め付けられる思いだった。あのころ、安芸でムチャをした30代。掛布がいて、岡田がいて、小林、江本、若菜、真弓。メーン球場の高台に立って、眼下に広がる海を見ながら、そんな名前が頭に浮かぶ。

 「そんな昔を思い出すというのは、年取った証拠でっせ」。せっかくのいい気分をブッ壊す声。デスクの寺尾に、報道部デスクの中村健が2人並んで待ち構えていた。「健よ、なんでオマエがここにおるんや」。社会面や芸能を扱う報道部デスクが安芸に出没。この不思議に横から説明してくれたのはABC朝日放送の早朝番組「おはようコール」の奈良修プロデューサーだった。「番組で阪神キャンプリポートを中村さんにお願いしたんですよ」という訳。

 毎週金曜日にブラウン管に登場している中村は安芸でも知名度抜群。寺尾と一緒に球場を歩いていると「健サ〜ン」とあちこちから声がかかる。「なんか僕が健のマネージャーみたい」と寺尾はぼやいたが、その番組に新しいリポーターとして出演する別府あゆみさんも同行。メチャクチャかわいい女性なので、皆さん、また「おはようコール」を見てください。

 そんなこんなで始まった安芸キャンプ取材。雨あがりのグラウンドを手入れし終わった阪神園芸の辻課長にバッタリ。この道25年。安芸のグラウンドのすべてを知る人物は、この日も朝7時には球場に来ていた。「選手が故障しないように、万全の状態にしておかんとね」。グラウンドがやわらかならコーチから「ベースランニングを繰り返すと、土が掘れてくる」と注文が入り、ローラーで丹念に固める。逆に固ければ「ノックの打球がはねてケガをする」ため水をまく。こんな作業を選手が来る前に仕上げる。

 「故障したら、こちらにも責任がある、と気になるから。一番怖いのが故障。それを防ぐために、いいコンディションを作るのが仕事」。裏方さんの地道な仕事は25日まで続く。これをムダにするな。選手たちよ、とにかく故障なく、まずキャンプを乗り切ろう。

【内匠宏幸 編集委員】


2003年2月17日付紙面掲載 


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