星野ネバサレ野球2年目の結実へ


本当のサバイバル戦が安芸から始まる

気になった選手の希薄な危機感

今年は優勝や

 村民わずか5000人。中津江村ではないが、タイガースのキャンプで一躍有名になった宜野座村。そこでの12日間はアッという間に過ぎた。第1次キャンプの打ち上げ。最後はスコールのような雨の中、ニッカントラ番軍団がずぶ濡れになりながら取材を終える。走り回った汗を流すように、夜に浴びるように飲んだ泡盛を流すように、雨に打たれたニッカン軍団。まずは充実のエンディングとしておこう。

 このキャンプ、コーチ陣のだれもがチーム内の競争意識を持って臨ませるとしていた。しかし、1月29日に沖縄に入り、ジックリ動きを追って、素直に感じたのは、コーチ陣が望んだ意識付けが、選手に深く浸透していなかったのでは、ということだ。

 なぜか。ジッと考えてみると、この宜野座キャンプ中はファーム落ちの危機がないからでは、ということに落ち着いた。2軍は高知安芸でキャンプを張っている。昨年までなら、安芸と室戸で、頻繁に選手を入れ替えることができた。だが今年は違う。いくら調子が上がらなくても、沖縄から安芸に行かせることはまずない。沖縄メンバーに入ったことで「今年はこのメンバーで戦う」という方針はできあがっても、上下の活性化はできにくい状態。その意味の選手の危機感が芽生えていたかどうか、このあたりが気になって仕方なかった。

 「問題はこれからや。安芸に入ってからが本当の勝負や」と打ち上げに言ったのは岡田コーチだった。13日、安芸に入った時点で広沢、八木のベテラン2人が一軍に合流する。そうなれば必然的に野手2人は二軍の室戸行きを通告される。候補はショート争いを演じる6人の中から出る。いよいよ振るいにかけられる時を迎える。

 本当は13日までに、入れ替えメンバーを決定するはずだった。しかし首脳陣は決定時期を延ばした。安芸キャンプ第1クールの15日と17日に行われる紅白戦。ここでのデキ具合が、生き残るか、落ちるかの決め手となる。

 「質の高い争いになると信じている。ホンマに選手は死に物狂いでやらんと生き残れない」。安芸から芽生える危機感。サバイバル戦の幕がようやく開く。

【内匠宏幸 編集委員】


2003年2月13日付紙面掲載 


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