星野ネバサレ野球2年目の結実へ


新助っ人は“ナメるより習え”主義

レベルの高さ認識…特別待遇拒否

今年は優勝や

 第2クールの初日、沖縄に来て初めて寒さを感じた。気温は15度。それでも風が強かったから身震いするほど寒い。逆にいえば体がすっかり沖縄の環境に馴染んだわけで15度で寒いなんて言うとぜいたくなんだろう。大阪に電話すると強烈な寒さが続いているらしい。日本は広いのだ、と改めて実感。

 年末から星野監督についてオーストラリアに行き、帰ってきてすぐに沖縄に入ったサブキャップの実藤の顔はもう真っ黒。ここ2カ月、天国のような生活を続けている。その実藤がサブグラウンドで妙に感心していた。「いやね、新しい外国人選手なんですけど、真面目なんですよ。同じメニューをすべてこなしているでしょ。外国人だからという特別待遇を逆に嫌っているという話なんです」とポートとウイリアムスの2人を指差した。  昔、新外国人選手が日本のキャンプに初めて参加すると、マイペースで独自メニューが許されていた。それが日本球界の常識で、それを許しながら「日本をナメているんだよ」と陰でグチる球団関係者もいた。ナメられる土壌を自ら作っていたのだが、ここ最近は状況は一変。今回の阪神の2外国人などは典型的な例で、とにかくよく練習する。

 練習終了後、2人に直接確かめた(もちろん丸本通訳にたのんでだが)。「練習? 想像以上に厳しくハードだよ。ある程度はアメリカで情報を得ていたが、それ以上だったね」とポートは口にしたが、「じゃ、ペースを落とせば」と聞き返すと真顔で「いや、それはしない。日本のこの練習はきっと自分のためになると信じている。だから同じスケジュールでいいんだ」ときた。

 なんとまあ優等生な発言。ポートは昨年のワールドチャンピオン、エンゼルスの一員なのだ。それにしてはあまりにまともすぎて個性を感じなかったのだが、こういった外国人選手が増えているのは、日本の野球のレベルの高さを認識しているからだ。

 「こっちも気は使うんだよ。あまり無理しなくていいぞ、ってね。でもアメリカでイチローなどを見て、日本の質の高さを知ったんだろうね。だから練習でも手抜きしないよ」と西本コーチは「これも時代の移り変わり」とニヤッとした。

 イチローに野茂、それに今年渡った松井らが、間違いなく日本野球のイメージを変えた。「ナメるより、習え」。トラの新しい2外国人投手は優良と、いまのところは位置付けていいだろう。

【内匠宏幸 編集委員】


2003年2月6日付紙面掲載 


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